あの夜の、あったかい笑い声のこと

スナックをやっていて、一番「あー、これやっててよかったな」って心から思える瞬間って、やっぱり店中に笑い声が響き渡る時なんよな。誰かがふとした拍子にポロッと言った一言が、きっかけになって、もうみんなで涙流して笑うみたいな。そんなん、週に何回あったかなぁ。
お客さん同士って、最初はもちろん見ず知らずの人たちやん?なのに、あのカウンター越しに座ると、不思議とすぐに打ち解けていくんよ。昨日の夜に初めて会ったはずなのに、今夜にはもう昔からの友達みたいに、くだらない話で盛り上がってる。そんな光景を、数えきれないくらい見てきた。
無理に笑いを作ろうとしなくても、自然と「あはは」って声がこぼれてくるような空間。スナックって、そういう温かい場所やなって、いつも感じてた。あの、みんなの笑い声が重なって、店全体がパーッと明るくなる感じ。それを思い出すたびに、本当に楽しかったなぁって、胸がいっぱいになるんよ。
初めて来たお客さんが、最初はちょっと緊張した顔してても、いつの間にか隣のお客さんと話が弾んで、最後には「また来ます!」って笑顔で帰っていく。そういうのを見ると、こっちまで嬉しくなっちゃって。一人で来られた方も、いつの間にかみんなと輪になって、あっという間に時間が過ぎていく。
「こんな話、ここでしかできへんわ〜」とか、「いやー、人生って面白いもんやな!」なんて、ちょっと人生経験豊富な先輩方が、ぽつりぽつりと話してくれるのも、スナックの醍醐味やった。若い私には、全然わからなかったような深い話も、みんなの笑い声で包み込まれると、すごく優しく聞こえてくるんよ。
もちろん、お店だから、お酒も出したり、ちょっとしたおつまみを用意したりもするんやけど、それ以上に、人と人との繋がりが生まれる「場」を提供できてるっていう感覚が、一番やりがいやった気がする。誰かの愚痴を聞いてあげたり、ちょっとした悩みに「わかるわかる!」って共感したり。そんな、日常のちょっとした「ほっとできる」瞬間が、スナックにはたくさんあった。
「このマスター(ママ)のおかげで、元気もらえるわ!」なんて言ってもらえた日は、もう嬉しくて、嬉しくて。それまでの疲れとか、全部吹っ飛んでしまうんよ。あの、カウンター越しに交わされる、ちょっとしたアイコンタクトとか、優しい相槌とか。そういう、言葉にならないコミュニケーションも、スナックの温かさの一部やったと思う。
今でも、ふとした時に、あの店に満ちていた笑い声が聞こえてくるような気がするんよ。それは、ただ騒がしいだけじゃなくて、みんなが心を開いて、素の自分でいられるからこそ生まれる、特別な響きやった。あの場所があったから、色んな人に出会えたし、色んなことを学べた。あの温かい笑い声は、私の宝物やなって、今でも思うねん。また、あんな場所、どこかにないかなぁ。✨
(Googleマップ案内)
阪神三宮駅徒歩圏内のお店です。